医師が転職する理由と言えば、やはり給与や労働環境なのでしょうか。
ここでは、転職する目的、重視される条件、自分の市場価値について紹介します。

医師が転職を成功させる3つのポイント

目次

自己分析をして転職後の生活をイメージする

自己分析をして転職後の生活をイメージする

医師に限った話ではありませんが、転職を考える際には、自分が何を実現したいのかをはっきりさせておくことが重要です。転職理由はもちろん、自己分析で自分の性格や長所・短所などを客観的に把握してから面接に臨み自分の意思をしっかりと話します。

医師の転職においては、売り手市場ということもあってサラリーマンのように熱心に自己分析するケースは少ないと言われています。しかし、自分がなぜ転職したいのかという理由づけはしっかりと行いましょう。転職したい理由や希望の優先順位を整理できていないと、誤った選択をしてしまう可能性があるからです。例えば、のんびりと勤務できる病院を選び家族との時間を大切にしたかったはずなのに、高額な報酬や条件につられてあり得ない程の忙しい医療機関に転職してしまったなど、曖昧な希望や優先順位のせいで転職がうまくいかないことは珍しくありません。転職する目的を明らかにするために、自己分析は必ず行いましょう。

入医師が求人探しで重視する条件は?

入医師が求人探しで重視する条件は?

医師の転職の動機は、給与アップや以前の給与が低かったということが最も多いようです。医師達が求人探しで重視する条件は、やはり給与の問題です。そこで、給与アップを実現させるためには自分自身の相場の確認をしましょう。逆を考えれば、相場とかけ離れたた条件では転職先は見つかりにくいということです。医局から民間の医療施設への転職では収入は増えやすいとされますが、民間の医療施設からの転職で給与アップができるかは、自身の市場価値によります。専門性や資格、スキルなどの自身の強みを把握し、望んでいることと現実にギャップがないかを確認しましょう。

また、課税所得が1,800万円を超えると所得税率が40%となるため、手取りは思ったほど増えないなど、所得と税率の関係も忘れてはいけません。さらに、給与の高さや仕事の負担の軽さなどの待遇面を重視しすぎると、今後のキャリアプランに支障をきたす場合もあると思っておきましょう。転職を考えている今だけでなく、その先のステージにどうつなげられるかをイメージなければなりません。先輩医師の中には、当面の転職だけを考えた結果、後に後悔したという人もあります。

最新動向を知り、自身の市場価値を知ることが重要

最新動向を知り、自身の市場価値を知ることが重要

2025年に向けて高度急性期・急性期病床は減り、回復期病床が大幅に増えると予想されています。高度な専門医療を提供する病院と地域密着型病院がより明確に分かれていくことでしょう。そんな状況下で、転職の需要が高いのは地域密着型の病院で、高齢者対応がしっかりとできる医師です。内科のニーズが高いのは以前から変わりませんが、より多くの疾病が診られる医師、全身の診察ができる医師が求められています。さらに、在宅分野も引き続きニーズが高く、在宅を視野に入れる医師も増えています。

回復期の医師ですが、現在でも不足しており病床が増えることを予想し、今後もニーズの拡大が続くでしょう。一方、医師からの人気が高いのは産業医、麻酔科、美容系です。特に産業医は、募集が少ないのに対し希望する医師が多く転職市場の競争が激しいのですが、業務範囲は広く幅広いスキルが必要です。現在は、医師のコミュニケーション能力や協働性に加え、経営センスが問われる傾向もあり、業界全体の動向を把握していかなくてはなりません。最新動向を知り、自身の経験やスキルに合った市場価値を正しく認識することが重要です。